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モッズコートの特徴にフォーカス!ミリタリー由来の機能性あるディテールに注目
モッズコートは現在ファッションアイテムとして浸透しているため、原点となるクラシックなディテールが省略されていることも多い。納得いくモッズコート選びのために理解しておきたい、モッズコートの伝統的/特徴的なディテールを紹介!
モッズコートの特徴①「ミリタリーなムード漂うオリーブグリーンの色味とコットンナイロン生地」
オリーブグリーンの配色で、薄い平織りのコットンナイロン生地が特徴だ。厚手生地のコットンサテン生地の製品も見られるが、1951年当時の仕様書から見ると、3月にM-51が生産され5月のみ厚手生地のコットンサテンが使用されているようだ。戦時のコストから考えると、薄手生地のコットンナイロンが基本的に使用されていた生地だと言える。軍服には本体を「シェル」と呼ぶ文化が存在するが、これは貝殻のように身を守る意味が込められている。
モッズコートの特徴②「裾の調整が可能なフィッシュテール」
モッズコートの特徴的なディテールの一つとして、後ろの裾が燕尾(えんび)状に先割れしており、裾周りに縫い込まれたドローコードで下腿に巻きつけられる仕様「フィッシュテール」が挙げられる。独特の形状から欧米等では「フィッシュテールパーカ」などと呼ばれることも。特徴あるフィッシュテールを持つパーカは、モッズコートのM-51のほか、前身である「M-48パーカ」、後継である「M-65パーカ」などに見られることもある。
モッズコートの特徴③「防寒を意識したファー付きのフード」
防寒を意識し、獣毛をトリミングしたファー付きのフードがM-51には備わっている。また、M-51のファー付きのフードはボタンにより取り外しが可能。フードは二重構造になっているデザインが多いため、ファー付きフードを取り外すと本体に縫い付けられたファーが付いていない一枚のフードで着用が可能だ。
モッズコートの特徴④「保温性を高める着脱可能なライナー」
極寒地での活動のために生産された軍服なだけあり、保温性を高める仕様のひとつとしてライナーの付属も特徴的だ。寒冷地以外での使用も考慮し、ライナーは着脱可能なデザインが多め。また、裾からの隙間風を防ぐためウエストに施されたドローコードを活用すれば、ライナーと相まって高い保温性を実現できる。ライナーに施されたポケットは、戦時中に様々なウェポンを収納できるよう設計されたディテールの一つだ。
モッズコートの特徴⑤「装備品の固定や負傷した兵士を引く持ち手として備えられたエポーレット」
ミリタリーアイテムによく見られるディテールである肩部分のエポーレットと呼ばれる肩章は、例に漏れずM-51にも施されている。エポーレットによって軍服に装備品を固定させたり、負傷で倒れた兵士を引きずる持ち手として使用していたという。
近年ではミリタリーブームの影響もあり、数々のブランドがモッズコートを展開している。なかには形だけを参考にディテールが変更されたものも多数存在し、モッズコートの定義は幅広い。今回はそんな現代の流行にのっとり、クラシックなディテールを備えたモッズコートからデフォルメされたデザインのモッズコートまで幅広く着こなしを紹介!
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