【動画解説】意外と知らないニットタイの結び方「オリエンタルノット/フォアインハンド」

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【動画解説】意外と知らないニットタイの結び方「オリエンタルノット/フォアインハンド」

ニットタイといえば、素材の違いで春夏、秋冬それぞれに季節感を演出してくれるネクタイだ。ジャケパンスタイルはもちろん、カジュアル化が進むビジネススタイルのハズしとしても活躍が期待できる。今回は動画解説を交えながら、意外と知らない「ニットタイに適した2種類の結び方」と注目のアイテムを紹介!

ニットタイとは?

平織りの生地を使用して縫製された通常のネクタイに対して、ニットタイは名前の通り編んだ生地で作られたネクタイ全般を指す。始まりは1920年代後半から1930年。リゾート地を中心に取り入れられはじめたと言われている。シルクを編んだものが一般的だが、中にはコットンやウール、化学繊維を使用してローコストで仕上げられたものも。デザインにも特徴があり、ニットタイはスクエアエンドという四角形のデザインが一般的だ。

ニットタイは通常のネクタイと比べて形や風合いに特徴があり、印象はカジュアルに。”引き締まった”というよりも、ソフトな雰囲気を演出できるアイテムだ。ハズしとしても活躍が期待できるため、昨今のトレンドでもあるカジュアルスーツスタイルにも相性◎。冠婚葬祭などのフォーマルな場面での使用はNGだが、ビジネスシーンでは商談相手や職種によっては取り入れられるので、スーツスタイルの幅を広げてくれる。

 

ニットタイの結び方 その1「オリエンタルノット」

生地の厚みの影響で、ネクタイの結び目であるノットが大きくなり過ぎてしまうのはニットタイならではの悩みだろう。オリエンタルノットはシンプルかつノットが最も小さくなる結び方であるため、ニットタイを使用する際は是非おさえておきたい。

オリエンタルノットはニットタイを結ぶ際にも重宝するが、身長が高い方や手持ちのネクタイが短めの方にもおすすめの結び方だ。また、タイバーを使う場合にもノットが持ち上がりやすく相性が良いとされている。逆に、結目が小さいためホリゾンタルカラー、カッタウェイのようなエリが開き気味のワイシャツにはバランス的に合わせにくい。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット①「大剣と小剣共に裏面を外側に」

オリエンタルノットにおいて、最も注意しなければならないポイント。ネクタイを結び始めるとき、通常は表面が外側を向くようにセットするが、オリエンタルノットの場合は裏側が外に見えるようにセットする。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット②「小剣を谷折りにする」

ここをコンパクトにしておくことで、ボリュームが出がちな厚手のニットタイをすっきりとした印象に。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット③「谷折りにした小剣を大剣に重ねる」

谷折りにした小剣を大剣の上に重ねる。プレーンノットとは逆なので注意。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット④「重ねた部分を固定しながら大剣を巻く」

大剣と小剣が重なった部分をしっかりと押さえて固定しながら、大剣を小剣に巻いていく。②でつけた折り目はキープした状態に。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑤「大剣をループに通す」

小剣の周りを一周させた大剣をループに通していく。この時にシワができると結び目がきれいに仕上がらないので注意したい。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑥「両脇に結び目を作る」

②で谷折りにしたサイドの反対側にも折り目をつけることで、ボリュームが出やすいニットタイでもすっきりとした印象に仕上げることができる。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑦「ノットを崩さないように大剣を通す」

ノットの三角形を崩さないように注意しながら、大剣を通していく。ニットタイは生地が柔らかく崩れやすいので、シワなどをこまめに修正するのが重要だ。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑧「ディンプルを作る」

ノットを首元に上げる前にディンプルを作っておく。この時もノットの形が崩れないように整えながらやるのがポイント。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑨「ノットを上げて引き締める」

首元までノットを上げた後、結び目を固定しながら大剣を引っ張って引き締める。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑩「大剣と小剣は同じ長さに」

ニットタイを結んだ時、大剣と小剣が同じ長さになるようにバランスを調整する。

ニットタイの結び方 オリエンタルノット⑪「形を整えたら完成!」

シャツの襟を下ろしたら形や位置のバランスを整えて完成。

ニットタイの結び方 その2「フォアインハンド(プレーンノット)」

二つ目の方法が、フォアインハンドノット(four in hand)。日本ではプレーンノットと呼ばれる結び方で、多くの人にとって最も馴染みのある結び方ではないだろうか。フォアインハンドはオリエンタルノットに次いで結び目が小さくまとまるモダンなタイノットの一つだ。おさらいも兼ねて、プレーンノットの結び方を動画にて紹介!

主に普通のネクタイや薄手のニットタイに用いる結び方だが、厚手のニットタイに用いる場合はタイトに締め上げるのがポイント。結び目が緩いとノットが大きく不恰好になってしまうので注意したい。ちなみに、ニットタイをキツく締め上げる時に出る音に由来して、フランスではニットタイを”絹の悲鳴”と呼ぶこともあるそう。

【関連記事】プレーンノットの結び方は↓

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Drake’s(ドレイクス) シルクニットタイ

1977年にマイケル・ドレイク氏によって設立されたファクトリーブランド「Drakes(ドレイクス)」。アクアスキュータムのアクセサリー・コレクションのデザイナーとして活躍した経験を活かし、ハイクオリティーなウール、シルク、カシミア素材のマフラーなどの小物を生産している。昔ながらの伝統を守りながらも、顧客の視点や流行にも注目した広い視点を持ってアイテム展開を行うことで、若年層の人気も集めているブランドだ。高品質なシルクを使用したニットタイは、シルクの光沢とニットのソフトな風合いを存分に楽しめる。

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BREUER(ブリューワー) ソリッド ネクタイ

1892年に、オーストラリアの首都ウィーンでネクタイからスタートしたブランド「BREUER(ブリューワー)」。現在は、ハイエンドなメンズウエアブランドとして成長している。2008年の北京オリンピックでは、フランス代表のユニフォームも手がけた歴史も持つ実力派ブランドだ。ニットタイは、シルクにリネンをミックスすることで、光沢の中に独特のシャリ感をプラス。

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TIE YOUR TIE(タイユアタイ) ニットタイ

1984年に、フィレンツェで創業された「TIE YOUR TIE(タイユアタイ)」。ブランドの代名詞でもある七つ折りのネクタイ「セッテピエゲ」をはじめ、高品質で優雅なデザインが人気だ。ネクタイにとどまらず、シンプルでディテールの美しさにこだわったアイテムを展開している。

 

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Drumohr(ドルモア) ウール100%ニットタイ

1773年、スコットランドのダムフリースという街で設立された世界最古のニットブランド「Drumohr(ドルモア)」。ニットを得意とするブランドが展開するニットタイは見逃せない。ブランドが得意とするウール100%の繊維で編み上げられたニットは、上質な風合いはもちろん、耐久性も高いため長年活躍を期待できる。

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FRANCO BASSI(フランコ バッシ) ニットタイ

1973年、シルク産業が盛んなイタリア北西部のコモにて現オーナーであるフランコ・バッシによって創業された「FRANCO BASSI(フランコ バッシ)」。イタリアのタイがポピュラーになる以前は、イタリアのタイ=FRANCO BASSIというほどネクタイに特化していたブランドだ。ニットタイだけでもシルクやカシミヤを使用したものからコットン製のものまで、カラーバリエーションも豊富に展開している。

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LUIGI BORRELLI(ルイジボレッリ) シルクニットソリッドネクタイ

1957年に、イタリアのナポリで設けられたブランド「LUIGI BORRELLI(ルイジボレッリ)」。創立者ルイジボレッリ氏の母親であったアンナが、シャツを仕立てる仕事をしていたことがきっかけで誕生したブランドだ。シルクのニットタイを得意の手縫いとアイロンワークを駆使してふんわりとした表情に仕上げたニットタイ。

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Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア) ニットタイ

イタリアで最も有名なファミリー企業の創立者であるエルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo ZEGNA)。世界で最も上質といわれるテキスタイルは最高の天然繊維を原産地から直接選び、買いつけ、仕上げまで生産の全工程を自社工場によって行うブランドだ。ネクタイは、クチュールコレクションと言われるシリーズが人気を集めており、すべて職人の手によって生産されている。

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TOM FORD(トムフォード) ニットタイ

アメリカ合衆国・テキサス州オースティンに生まれ、ファッションデザイナーと映画監督を務めるトム・フォード氏が自身の名を冠にして立ち上げたブランド。ヘービーオンスのニットを採用して生産された重厚感のあるニットタイ。男性の首元に清涼感を与えながらも、ダンディな雰囲気をキープしてくれる。

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STEFANO RICCI(ステファノリッチ) ニットタイ

クラシコイタリア協会の初代会長を務めたステファノ・リッチ氏によって、1972年にフィレンツェで創業されたプレステージブランド「STEFANO RICCI(ステファノリッチ)」。ネクタイの姿をした芸術品と称されるなど、愛用する各国著名人も多数。独特の高級な素材感が人気を集めている。

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Gabriele Pasini(ガブリエレパシーニ)  ニットタイ

“モデナの怪人”との異名をもつガブリエレ・パジーニ氏とラルディーニがジョイントベンチャーという形でタッグを組み、革新的なコレクションを展開し続けている「Gabriele Psini(ガブリエレ パジーニ)」。菱形のドットが存在感を放つニットタイは、その独特の感性が色濃く反映されたデザインだ。

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hikaru noguchi(ヒカルノグチ) DOUBLE FACE TIE

イギリスを拠点とするニットウェアと小物のブランド「Hikaru Noguchi(ヒカルノグチ)」。デザイナーの野口光氏は1989年武蔵野美術大学、視覚伝達デザイン科卒業後、北ロンドンにあるミドルセクス大学のテキスタイル科に留学。卒業制作で作った一連のフェルト化させた編み地を張ったアームチェア、スツールやクッションが、インテリア紙の”ワールド オブ インテリア”のベストワークに選ばれ、またイギリスを代表する家具デザイナーのトム デクソン氏と共作するなど、ニット地のインテリア小物ブームのさきがけとなるキャリアを持つ。また2002年にはパリコレにも参加するなど、世界から注目を集めるブランドにまで成長を遂げている。二面の表情を持つニットタイが、Vゾーンにアクセントをプラス。

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BEAMS F(ビームス エフ) ニットタイ

ヨーロッパのクラシックをベースにしたモダンなスタンダードを提案する「BEAMS F(ビームス エフ)」。”FUTURE”のFをレーベル名に掲げた、BEAMSが展開するエレガントなカジュアルウェアレーベルだ。イタリア製のニットタイは上質なシルクを使用しており、上品な光沢感が特徴。

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nano・universe(ナノ・ユニバース) ニットタイ

日本にて活動を続けるセレクトショップ「nano・universe(ナノ・ユニバース)」から、オリジナルで生産されたニットタイをピックアップ。ジャケットスタイルはもちろん、カジュアルスタイルにも合わせやすいニットタイをテーマに、ざっくりとした風合いに仕上げられている。素材にはシルクを採用。

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FAIRFAX(フェアファクス) ニットタイ

東京モダントラディショナルをコンセプトにアイテムを生産するブランド「FAIRFAX(フェアファクス)」。ネクタイの生産を得意とするイタリアにて、ハンドメイドで仕上げられたニットタイ。素材にはシルクを採用しつつも、比較的リーズナブルな値段で手に入るのが魅力的。

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